TOS・TOA・彩雲国物語等の名前変換小説の小ネタを載せております。
感想・意見・質問ございましたら各記事のコメント、もしくはサイトにてどうぞ。
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空は青く、どこまでも広がっていた。
「アトラスーー!!!」
悲痛なその声を聞きながら、アトラスは宙へと身を委ねた。
常人よりも優れているその視力によって捕らえた彼の顔は、驚愕と悲愴をごちゃ混ぜにし、何かを叫ぼうとして言葉を忘れてしまった人のように呆然としていた。
そんな彼の貴重な表情が見れたことを喜び、アトラスの意識は霧散した。
その日は、いつもよりも嫌な偶然が重なった日であった。
街を発ち、次なる街に到着する直前。
荷も少なく、貴重なグミ類も底をつく寸前で、仲間達の疲労の色も濃い。
そんなときに限って、若干強めのモンスターが群れで現れる。
「はぁっ!!」
翻した剣は鮮やかに敵を切り伏せる。すぐさま、剣を払い、囲まれている少年の援護に向かう。
足場が悪い戦闘。連携を崩され、個々ばらばらの状態で戦いを挑まれる。
知能指数の高いモンスターはこういうところが厄介であった。
襲い掛かる獣の牙を剣で受け止め、力押しする。鈍い音を立てて離れる敵を剣がかすめ、アトラスは背を向け走る。
「ロイド!!」
目指す先には、旅立ちのときよりも逞しくなった少年が双剣を振るっている。だが、どうにも敵が多すぎる。
いつもなら彼のフォローに回るはずの彼は、この仲間達の最も守るべき少女とともに苦戦を強いられていた。
その少女は幼馴染のもう一人の少年と恩師を守っている。
アトラスとロイドだけが、輪から外れていた。
さらにその二人も離されていた。
なんとかアトラスが走りより、背後をともに庇いあう。
剣を振るい、言の葉を唱えながら、腕を翻す。
「――サンダーブレード!」
突き出した剣の指す方に落雷が落ちる。
「やったな、アトラス!」
数が減り、安堵する。後方からホッとしたようなロイドの声が聞こえた。
その声にこたえようと、振り向こうとしたアトラスの視界の端に何かが横切った。
**
時間ギレなのでとりあえず、ここで一旦。
[0回]
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『夢にて、また会わん』
『故に、我等は汝の光に惹かれる』
『頼るならば我等を』
『再びおぬしのもとに馳せ参じよう』
――汝がわれらの・・・・・・・・・
「―ちゃん? 華織ちゃん?」
「え・・・?」
遠くから聞こえていた声に耳を傾けていた華織は目の前にある顔のドアップによって現実に引き戻された。
「大丈夫かな?」
「あ、はい。大丈夫です・・・」
心配そうに声をかけてくる仲間達に笑顔で返しながら、心は遙か遠くにはせていた。
それは、2年前の出来事。
今も懐の中に大事に仕舞われている四枚の札。
頭の中に語りかけてくるような優しい四色の声。
「華織」
「なに、白龍」
「呼ばれていた?」
簡潔なその問いに仲間は首を傾げるが、意味が分かった華織は小さく頷いた。
そのこたえが嬉しかったのか白龍は相好を崩し、華織に抱きついた。なんなく抱きとめた彼女は、白龍を抱き上げる。
「彼らは、華織を守ってくれる。私と違って、彼らは力、あるもの」
「・・・・そうだね、そろそろ呼び出しが掛かるかもね」
「うん。明日、神泉苑に行こう。会える」
**
別館で書きたいなぁと思っている遙か。
書き残し。
[0回]

もう少し穏やかに
「チッ屑が!」
突然そう叫ぶとアッシュは苛立ちを隠せぬように舌打ちをした。
たまたま通り掛かったアディシェスは呆れたようにその朱い髪を見た。
「なーにやってんの?」
「あ? ……アディシェスか」
悪態づくアッシュの隣にアディシェスは書類を置いてその顔を覗き込む。
「また交信?」
「あの屑が、俺の話なんか聞いちゃいねぇ」
これだから屑は……。そう悪態づくアッシュを見てアディシェスは座ったことを少し後悔した。
アホだ。こっちにもアホがいる。
「……アッシュさ」
「なんだ」
「例えばよ。ディストなんぞに『そこに行くなと行っているでしょうがっ! これだから単細胞は』」
「誰がっ!!」
妙に似ている口真似をしたアディシェスにアッシュは怒鳴りかける、が後の報復が恐い為にぐっと堪える。目の前にはさわやかな笑みが。
「絶対言うこと聞かないでしょ?」
「……」
沈黙は肯定と見なすことにしてアディシェスは人指し指をたててアッシュを見据えた。
「アッシュを意味わかんないものとしてみてるあの子があんたのそんな言い方の助言素直に聞くと思うの?」
「……だが、アイツはヴァンの言うことは聞くぞ」
「アレは人心掌握があんたなんかよりも何億倍も長けてるの。アッシュはまず出だしから失敗ね」
眉間にシワをよせて考え始めたアッシュを見てアディシェスは立ち上がり書類を手に取った。タルタロス内は以外と雑務が残っている。
マルクト軍の書類を整理し、掌握し抹消する。中間管理職は面倒だ。
「待て」
声と共に背中の襟を掴まれた。振り返るとアッシュが罰がわるそうな顔をしてそっぽを向いていた。
「……どうすればいい」
「……何を?」
アディシェスの顔は楽しそうに笑っていた。何よりも目が踊っている。
「あの屑を、止める方法だ!!」
「……1.力づく。2.チャネリング操作。3.甘い言葉で誘惑」
適当に言葉を羅列すると、アディシェスは踵を返した。
(アッシュの甘い言葉の誘惑なんて面白いだろうな~)
半分遊びつつなされた助言にもならない助言を彼が実行したかは定かではない。
**オマケ
「で、アッシュはどうやったの?」
「誰が言うかっ!!」
顔を赤く染める態度から察するに全てを実行したようだった。
**
アッシュがもうちょっとルークをうまく操れてたら……。ゲームはアレ以上進行しないですよね。
ルークに甘い(優しい)言葉を囁くアッシュを想像するととても面白いことに
[1回]

――……しらゃん……っ
短く鳴らされた玉の音。風に舞う花のように。
高く歌い上げる笛、拍子を告げる鼓。
伸ばされた手に続く白い布と美しい玉の鈴。
拍子を歌うように、乱すように鳴らされる鈴は心に染み渡る。
舞う白の袖はどんな衣よりも鮮やかで、何よりも目に焼き付く。
なにもかもを払いのけ、引き込ませるその双眸はここではない世界を見ていた。
追い上げるかのように高く鳴く声。
――しゃらん……
何よりもその凛とした眼差しに一瞬で心を奪われた。
そうして空間から音が消えた。
しばし何の音もない時間が流れる。芸術を解せぬ者にもこの静寂により先程のがとても素晴らしいものだということを思い知る一瞬。
それが出逢いであった。
―……次に会ったときにはお前の舞が見たいな
―では、待ってるわ―
―……どう思ってるの?
―お慕いしております―
「私は…、汐はいつまでも将臣殿のおかえりをお待ちしておりますわ」
**
別館にて構想中の将臣中編『舞姫』です。題名は捻らず…。ただ語彙が乏しいのみですが。
受験終わったら書きたい……
[0回]
相手との死闘で倒れた彼女は大量の血を失っていた。
そして腕の中の彼女は驚く程冷たく、顔も青ざめていた。
「君はっ、こうなると知っていて…っ」
哀しげに歪められたその顔へと曙は手を伸ばす。その動作は酷くゆったりとしていた。
景時の頬に充てられた彼女の掌がそこに赤い筋を作る。彼女のほっそりとした白い手は彼女自身の血で濡れていた。
「だって、…これ、しか……なかったのよ…」
苦しそうな浅い呼吸を伴いながら彼女は苦しそうに笑った。隠すように浮かべる笑みではなく、本心を裏に伴わせた滅多に見ることのできない笑み。
「君を失ったら、俺は……っ」
曙の頬へと寄せる彼の手に片方の手を重ね、ゆったりと瞬きをした。
「梶原殿には、もっと、いい方が……」
神子様である彼女の様に。そう哀しげに笑って彼女の手からするりと力が抜け落ちた。
慌ててその表情を見ると、青ざめるを通り越し土気色に近かった。
彼は涙を流しながら軍医の名を叫ぶ。
この命の灯火が消えてしまう前に。
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別館で構想中の景時中編の一部です。
入試終了まで時間が取れないので空き時間に携帯から。
デフォルトは立花曙(たちばな あけみ)
非恋になるかは微妙です……。
[0回]