TOS・TOA・彩雲国物語等の名前変換小説の小ネタを載せております。
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TOS・TOA・彩雲国物語等の名前変換小説の小ネタを載せております。
残念ながら名前変換はできませんので、デフォルト名でお楽しみください。
連載を行っていたり、お題でお話を書いていたりと内容は統一感があまりない仕様となっております。
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・こんなの読みたい!とかネタを提供していただけると、書けそうなお話でしたら調子に乗らせていただきます。感想を頂いて、そのまま書いてみたりすることも結構ありますので。
[9回]
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デフォルト名:『小日向舞陽(こひなた まひる)』
「チカ君いる?」
聞き慣れない声に声が聞こえた方を見ると、見慣れない女性が扉から顔を覗かせていた。
女性の名前と彼女が呼び掛けた人物を考えながら声をかけようと立ち上がるのと同時に狡噛の声が彼が立ち上がる音と共に部屋に響く。
「ギノなら後でそっちに顔を出すっつってまだ戻ってないぞ」
「えー、なら行き違っちゃうかな。折角持ってきたのに」
そう言って顔を落とす女性の手元には何枚かのディスクと何冊かの紙の本。自然な動作で女性から荷物を受け取った狡噛は空いている椅子へと誘導する。
部屋の中を見渡すと、他の執行官達は二人の様子を伺うことなく仕事を続けている。誰なのだろうか。
様子を伺う朱に気付いたのか初めからそのつもりだったのか狡噛は振り返ると女性を紹介するように腕で指し示した。
「常森監視官、こいつは小日向舞陽。舞陽、噂の新任監視官の常森朱監視官だ」
女性、小日向舞陽は綺麗な動作で礼をすると微笑みを浮かべた。どこか親しみの沸く温かな笑みにつられて笑みを浮かべると慌てて礼を返した。
「常森朱です! よろしくお願い致します!」
思った以上に部屋に響き渡った声に自分で恥ずかしがりながら顔をあげると小日向は手に残っていたディスクを差し出す。
「刑事課庶務係の小日向です。備品関係や他に困ったことがあったらご連絡下さい。チカ君や慎也君で困ったことがあったら言ってくださいね。とっちめてあげますので」
しっかりと握手を交わしながら小声でぼそりと付け加えられた言葉に思わず笑みが浮かぶ。
「はい!」
「そこは返事をするところじゃないだろうが」
「元気があっていい返事じゃない」
「やはり来ていたか」
突如声と共に宜野座が部屋に戻ってきた。姿を認めると狡噛は彼をちらりと振り返り、小日向を顎で示す。
「ああ、ついさっき来たぜ」
「慎也君に渡すものもあったからついでに来ちゃった。行き違っちゃったね」
椅子から立ち上がろうとする彼女を手で制すると宜野座は小日向の前に立つとディスクを受け取り、それらのものに付随して渡された書類に目を通した。
「すまないな。先にそちらへ向かえば良かった」
「大丈夫だよ、ありがとうチカ君」
「悪いんだが俺は送っていけないから……」
「ああ、俺が行ってくる」
無言で狡噛を睨む宜野座と悪い笑みを浮かべている狡噛を見て困ったように笑うと小日向はゆっくりと立ち上がると朱へと顔を向け
「お邪魔しました。チカ君に苛められたら言ってね。叱っておくから。悪い子じゃないってことだけしっておいてね」
「……舞陽、俺はとっくの昔に子供ではないんだが。狡噛でいいから送らせるからさっさと帰れ」
犬を追い払うかのような動作にむっとした顔をすると先導する狡噛の後をついて最後に一礼すると部屋を出ていく。そんな姿を見送るとため息をつく宜野座を思わず注視する。
「相変わらず仲良いねー」
「茶化すな。さっさと報告書をまとめろ」
「恐い恐い」
「お友達、ですか?」
思わず口をついて出た質問にちらりと視線をやった宜野座は眼鏡をついと指で持ち上げると彼女と狡噛が去った扉を見やると、独り言のような小さな声で応えた。
「腐れ縁だ。幼馴染みで、同期でもある」
****
前回の劇場版の前に急遽はまってオンデマンドなどで一気に一期、二期と観た勢いで書いていました。
ぷらいべったーより再掲です。
[2回]
デフォルト名:楠本陽菜
君に会えたこの縁(えにし)を、大切にしていこうと改めて願うのだ。
君がこの色を見て微笑んでくれるから。少しだけ、ほんの少しだけ嫌いになるのを辞めようとも思うんだ。
「那岐君」
天鳥船の回廊で身を隠す場所を求めて歩いていた那岐は、ため息混じりに足を止めた。
振り返らずとも声の主は予想がついていたのだが、気が付いている動作を取らないと延々と呼ばれる事が分かっていたからでもある。
「……なに」
「今からお昼寝?」
回廊に面した陽菜の部屋から顔を覗かせた彼女は、少しそわそわした様子で那岐の横にやってきた。
いつもと違う様子に違和感を覚えながらも、敢えて追求せずに自分の目的を遂げるために問いかけに答える。
「分かってて呼び止めたの?」
「確認、かな。お昼寝なら今渡したいなって思って」
そう言って、彼女は後ろに隠し持っていたらしい布の塊を那岐へと差し出してきた。反射的に受け取った那岐は、それと彼女の顔を見比べ片眉をあげる。
「なに、これ」
「お誕生日おめでとう! もう寒くなってくるから堅庭でお昼寝する時に使ってね」
誕生日……」
何故か立ち尽くす那岐に、日付を間違えたのかと陽菜は慌てて懐から木簡を取り出す。彼女が柊に確認して作成した簡易的な日付の確認表でもあった。
「あれ? あってるよ?」
「ああ、多分今日は僕の誕生日であってる」
「びっくりした。それなら今日は驚くことが続くかもね」
イタズラな光を漂わせて笑う彼女から、他の面々も何か考えていることが窺いしれて少しげんなりとした那岐は、夕飯までの間に真面目に姿を消すことを考えていた。
「これ、開けてもいいの?」
「勿論。那岐君の為に作ったから」
出てきたのは、あちらの世界では見慣れたもの。ストールと呼ばれるもので、こちらではあまり見慣れないものであった。そして、染められた色は……。
「緑色?」
「那岐くんの目の色に合わせてみたんだ。……前から思ってたんだよ、那岐君の瞳の色。綺麗だなって。新緑の葉っぱみたいで、前にくれた椰の葉のお守りみたいだなって。お昼寝する時に有効活用してね」
「……まあ、悪くはない。かな」
忌々しい筈のこの色が、少しだけ好きになれるのは君の笑顔があるから。
***
那岐お誕生日おめでとう!
[1回]
ついったーの鍵垢で書いたSSSの繋げたものです。
有馬隊長殿。いつの間にか耳に馴染んでいた彼女の声が耳を打つ。
立ち止まり振り返ると、見慣れた柔らかなそれでいて艶やかな微笑みが己を見つめていた。唇に挿された紅が目につき、そっと視線を鍔で隠す。
「お会いできて良かったです。よければ召し上がってください」
差し出されたものを反射的に受け取ろうと手を伸ばし、指先が彼女の手に触れた。手袋越しの筈なのに伝わる熱に、衝撃が身体の中を走る。けれど、戸惑う心とは別に身体は勝手に彼女から物を受け取っていた。
「コロッケか。有難く頂戴しよう」
「あたたかいうちにどうぞ」
有馬隊長殿。再び呼ばれた己の名前。
反射的に目を向けた先にある、見慣れぬ微笑みに。
「お誕生日おめでとうございます。一年が有馬隊長殿にとって、良きものでありますように」
赤くなる頬を隠すように、俯き加減に小さな礼をつぶやくことしかできなかった。
****
まともに書けなくて申し訳ないです。
有馬さん、お誕生日おめでとうございます!!
[0回]
Twitter鍵アカウントでのSSS
それは只の幻想で、熱病のようなもの。次第に覚めるよ。
そう言ってその人は帽子の鍔をさげて顔を隠してしまう。
自分の気持ちは自分がよく分かっている。そう言い募っても彼は目を逸らしてばかり。それなのに。
「…神子さまは特別なのね」
自分は許されなかった距離を彼女は許される。
***
村雨さんが好きで、ハイカラヤに入り浸る父親と共によく顔を出していた娘さん。
いつも村雨さんにすげ無くされて、でも黒龍の神子には対応する姿を見た時。
[0回]