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小ネタ日記

TOS・TOA・彩雲国物語等の名前変換小説の小ネタを載せております。 感想・意見・質問ございましたら各記事のコメント、もしくはサイトにてどうぞ。

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戦国BASARA  遙か3クロス2

続き


 真田幸村は戸惑っていた。

 上杉軍相手の合戦中に林の奥から妙な気配を感じた。
 第三の軍の介入かと思ったがそれにしては可笑しな気配であった為、彼は気合いを入れて探りに林の中へと足を踏み入れた。

 何度か訪れたことのある林であった筈なのだが、今駆けている場所は初めて訪れたように感じるほど空気が違っていた。
 木が、風が、すべてが静まり返っていた。

「……忍の術であろうか」

 忍を部下に持っているとはいえ、幸村自身は忍の術にはさほど詳しくはないのだ。詳しい忍は今は、お館様への伝令に向かわせている。
 けれど幸村には真田の忍が常時ついている。姿は見えないが、忍の術ならば報告してくるだろう。

「―――申し上げます」

 音もなく、先へと駆ける幸村にぴたりと忍が現れた。視線で続きを促すと、忍は躊躇うように言葉を続けた。

「―――兵の骸が、動いております」

 一瞬、なにを言われたのかわからなかった。忍も妙な顔つきで静かに頷く。

「骸が、動くだと?」
「両軍の区別なく、未だ交戦中の場へと向かっております」
「……数は」

 交戦中の場所とは、信玄や謙信が刃を交えていた方角のことだろう。ギリと歯を噛むと、奥歯が軋んだ気がした。
 忍は一拍置いて、告げる。

「林付近で事切れていた兵すべてです。その数、数百」
「……お館様にお知らせしろ」
「向かわせております」

 なるほど。真田忍隊は優秀だ。幸村は闘志に燃えた瞳で笑った。配下の忍は首肯で答える。

「ならばお主は俺について来い!!」


 雄々しく咆哮をあげると駆ける速度を上げた。





 佐助に抱えられたままの華織は、指で進行方向よりも斜め先を指した。

「あっちです」
「何でわかるの?」

 もの凄い速度で移動しながら会話をしても息が切れない佐助に思わず感心をしてしまう。忍ってこんなに有能なんだ。と。華織の知る生の忍者は、熊野別頭の配下にいた「烏」(からす)と呼ばれる者達だけである。

「分かります。私は、あれと数年向き合ってきましたから。遠すぎなければ、居場所は分かるんです」
「……今は深くは聞かないけどね」
「助かります。京にのんびりと向かう前にきちんと事後説明はしますから」

 のんびりと、ってこの子本当に一人で都に行くつもりなのだろうか。佐助は思わず横目で華織を見た。
 彼女が指す方向へと若干修正して走ると、忍の部下が残した印が目に入った。なるほど、嘘ではないようだ。

 後方からついてくる気配を確認すると、走る速度を上げる。
 林の奥に進むにつれて聞こえる声と、不快な気配に顔をしかめる。耳を澄ませば木が倒れる音もしていた。

「……佐助さん、さっきの声の人知り合いですか?」
「なんで?」

 応えの声が固い。そのことに気づきながら華織は続ける。

「巻き込みたくないから目の前にいて欲しくないんです。出来ればとっさに一緒に退いて貰えないでしょうか」
「巻き込むって……なにすんの?」

 当然の質問にどう答えるべきか迷う。怨霊という存在がメジャーではないことは、何となく分かっているのだ。正直に応えても理解は得られないだろう。

 けれど

「妙な気配というのは“怨霊”という存在のことです。彼らは戦っても闘っても倒れることはない。でも私は彼らを無に帰することができます。常人を巻き込むことは初めてなのでどうなるかわからない。だから、私の目の前から退いてください」

 嘘をつけば、信じてもらえることも信じて貰えないだろう。

 佐助の返答はなかった。その代わりに、走る速度が上がった。





 華織を降ろした場所から見える光景に佐助は絶句した。
 数百はありそうなほどの、骸が勝手に動いているのだ。

 あまりにも尋常ではない光景に華織は大丈夫だろうかと横目で見て、佐助は驚くしかなかった。

 彼女は“気持ち悪い”という様なものではなく、“哀しい”という表情をしていた。
 普通とは言い難いほど肝の据わった娘のようであったが、その浮かべている表情はあまりにも普通とかけ離れている。
 きつく握りしめた弓を構え直し、前を見据える。けれどその右手には矢がなかった。

「弓だけでいいの?」
「いいんです。人を射るわけではないから。……とりあえず数を減らします」

 きりきりと弓を引くその姿が、何故か神々しく見えて佐助は金縛りにあったように動けなくなった。

「――我は四神の意をこの身に宿す御統(みすまる)なり。我が意に添いて具現せよ――」

 朗々と紡がれた言葉の意味を考える前に、矢が放たれる。矢など持っていなかったはずなのに、なぜ矢が突然現れたのか。その疑問の答えは現れなかったが、華織が放った矢は、骸の兵士に命中した。
 その瞬間、骸は光を放ち、霧散した後跡形もなく消えた。

 現実離れの光景を引き起こした華織を再び見るも彼女は難しい顔をしていた。

「やっぱり五行の力がうまく使えない……」
「華織ちゃん?」
「え? ああ、今のは浄化といいます」
「あそこで切り刻んでるみたいに普通に攻撃するぐらいじゃ通用しないってこと?」

 佐助の視線の先には、雄叫びを上げながら槍を振り回す主、真田幸村と真田忍隊の部下達が。何度も吹き飛ばしているが、暫くすると起きあがってくるので苦戦しているようだ。

「打撃を与えていた方が私が浄化しやすいです」
「んーなら片っ端から狩っていけばいい?」

 にやりと笑いながら大振りの手裏剣を回す佐助に呆気にとられるも、次の瞬間には笑みを浮かべていた。

「お願いします」
「りょーかいってね!」

 言葉を残して佐助の姿は華織の前から消え失せた。赤い装束をつけて槍を振り回す人に視線を合わせれば隣には佐助が居た。いつの間に。

「……できるかどうか分からないけど。地道にやっていくしかないよね」

 答えなどない独り言に、懐の札が暖かくなった。そっと握ると、静かに息を吐いて弓を構えた。

「――めぐれ、天の声」





「旦那!!」

 聞きなれた部下の声に幸村は手を休めずにそちらを見た。気づけば佐助が当たり前のように骸と交戦していた。
 ただそれを見ただけなのに、何故か頼もしく感じ幸村は笑みを浮かべた。

「おお佐助! よくぞ参った!! 奴ら手強いぞ、心して掛かれぃ!!
「そのことなんだけどね、ちょっとお耳に入れたいことが」
「なんだ?」

 簡潔に明瞭に、華織の言葉から推測した佐助なりの解釈をかみ砕いて伝える。
 捌く手を休めずに報告に耳を傾ける幸村は徐々に驚きに顔を強ばらせる。目は丸く見開かれ、槍を大きく振り、骸との距離を離した。

 そうして、佐助の言葉が切れた時を見計らい後方を振り返った。
 そこには確かにずぶ濡れで弓を構え、精神統一をしている様子の娘が一人。
 彼女の周りに何か敷かれているかのように、骸は一定距離から先に進めないようだった。

「……其等は援護をした方がいいのか?」

 あの一定距離が壊れれば危険だろう。けれど佐助は考えるよりも先に首を横に振った。

「それよりも一カ所で薙ぎ倒すよりも全体を打撃していった方がいいらしい。死ななくとも弱っていた方が楽だってさ」
「……確かに、滅せられるのがあの女子だけならば、この数は」

 先程から何度も手応えは感じているのに、倒れては起きあがってくる骸達。それらを滅することができるというならば鬼に金棒である。
 けれど、一つを滅するのに要する力は推し量ることはできないが、それでもこの数は骨が折れるに違いない。
 近寄ってきていた骸を薙ぎ払うと幸村は二槍を構え直す。

「では、二名をあの女子の援護に回し残りの者は俺とともにこの骸を蹴散らそうぞ!!」
「全体に散れってね!!」

 にやりと笑うと佐助は素早く印を組み何かを呟く。瞬きの後に分身を数体作り出すと、四方に散った。

「うぉぉおおお!!!真田源二郎幸村、いざ、参る!!!」

 槍を構え、穂先に焔を宿す。深く息を吸い、精神を統一し、指先まで神経を張る。

「火焔車ぁぁ!!!」




 精神を統一し、頭の中で陣をイメージする。この目の前の怨霊すべてを覆い尽くすほどの広い魔法陣のようなものを。
 要は応用だ。

 通常ならば、八葉白龍の神子に手助けをし、怨霊を滅する。

 華織は怨霊を滅することはできるが、白龍の神子のように救いを与えることもできないし、龍脈の流れに還すこともできない。滅びを与えるのだ。

「我は四神の意を此の身に受ける御統也。此の地に宿る五行よ。我の意に答え、我の意に添え」

 言の葉を載せずにもできることだが、こうした方が成功しやすいのだ。扱ったことのない程の膨大な五行が手に集まってくる。

「めぐれ、天の声」

 鈴の音が聞こえない。

「響け、地の声」

 地面が五行の集中によって光り輝く。地面に勝手に文字が描かれていく。それは、華織には読み説くことができないもので。

「かのものを、封ぜよ」

 ゆっくりと、閉じゆくように五行が中心に集まっていく。
 怨霊は足を取られたように動かなくなり、そして光となって消えた。


 華織が見た光景はそれで終わりだった。





 地面に金色の光が流れ、佐助はとっさに部下に下がる命令を飛ばし、自身も幸村を抱え上げると跳びその地面から離れた。
 合図など聞いてはいないがおそらくこれがそうなのだろう。
 飛び退いた華織の背後の木の枝に幸村を降ろし、先程まで自分たちが駆け回っていた場所を見下ろす。

「なんと……!!」
「すっげ……」

 地上に立つ骸を囲い込むように、金色の光が地表を走り不思議な円を描く。その光に捕らわれた骸は身動きがとれず、光に包まれる。

「めぐれ天の声。響け地の声。かのものを封ぜよ」

 朗々と紡がれる華織の声が静かに響く。大きな声ではないのに、途切れることなく耳に入る。

「……骸が消えてく…」

 光に包まれた骸は、光の残滓を残して跡形もなく消えていった。まるで、元々何もなかったように。
 とりあえず主を下に降ろすか、と隣を見るがそこに誰もいなかった。

 下から気配を感じ慌てて下に降りると、信じられない光景が目に入り固まってしまった。

 女性と見ると「破廉恥!!」と叫び真っ赤になって逃げてしまう、女慣れしていない主が血相を変えて何かを抱き上げていた。
 何か――――そう、意識をなくしてぐったりとしている華織を。心なしかその顔の色が優れない。

「って、華織ちゃん?!」
「佐助! この女子、凄く熱いぞ! 早よう手当してさしあげねば!!」

 言うが否や幸村は二槍を地面に突き刺し、華織を抱えたまま陣へ向かって走り出してしまった。

「え、ちょっ、旦那?! ああっもう!!」

 あわてて部下を追いかけさせるが、佐助は自分が追いかける気にはなれず、はぁと大きなため息をついて手甲に覆われた手で頭を抱えた。

 不可思議なことの連続で、流石の佐助の頭も思考放棄してしまいそうだ。


 とりあえず、まず体を動かしてなさなければならないことが先決だろう。



 幸村は夢中で走っていた。
 いくら斬っても倒れなかった骸達言葉だけで片づけてしまった見慣れない娘が、光の収束と共に崩れ落ちるのを見て思わず木から飛び降りて受け止めてしまったのだ。
 気が抜けて身体の力が抜けたのかとはじめは思ったのだが、抱き止めた身体が布越しでも分かるほど発熱しているのを感じ取り、そうではないのだとすぐに気がついた。
 熱を出している。それを理解すると同時に、幸村の身体が勝手に動き出した。
 両手に抱え直すと、邪魔な二槍地面に突き刺し陣に向かって走り始めたのだ。

 ぐっしょりと濡れた着物に身を包んだ娘の身体は男の自分のそれとは違い、酷く華奢でとても軽かった。
 こんな細い身体のどこからあんな力が出ていたのだろうかと思う程、彼女と自分の差を感じた。

 どうすれば、先程の窮状を救って貰った礼ができるのか。考えても答えが湧かない幸村は大きく息を吸い込んだ。

「ぅおやかたさむぁぁあああ!!!」
「……ぅるさい…」
「も、申し訳ござらん!!」

 胸元で聞こえた小さな苦情に条件反射で謝った。

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戦国BASARA  遙か3クロス1話

デフォルト名:天河華織

遙か3短編主。四神の神子
十六夜の九郎ルート後設定

**



 何故自分ばかりがこのような目に遭うのか。
 高く広がる青空と、身を包む水の冷たさ。体を押しのける激流に遠く思いを馳せ、華織は流れに身を任せた。

 思えば、華織と彼の相性は初めからよくなかった。
 一人で時空の流れから押し退けられることすでに二度。もう二度とないことを祈った過去の自分に告げたい。

 二度あることは三度ある。

 時空の波ではなくて現実の川の流れに乗り、高く投げ出される感覚に強く目を瞑った。手に持つ、神気を纏う弓を手放さないように力を込めて。





 川中島。
 手痛い犠牲を出しながらも、互いの采配を競い合うこと既に数度。

 軍神こと上杉謙信率いる上杉勢、甲斐の虎こと武田信玄率いる武田軍は此度も川中島でぶつかり合っていた。

 この度の合戦も、雌雄を決することなく双方痛み分けであった。後は撤退のみであろう、とどちらの武将もそう思っていたが総大将同士が未だに楽しげに熱く刃を交えているために戦はまだ終わりそうもない。

「其もまだまだぁぁぁあ!!」

 気合いを入れて二槍を手に走り去る武将を見て、彼の部下等は慌ててその後を追った。既に上司の姿は見えず、彼が起てる土埃と咆哮だけでしか居場所が分からない。

「烈火ぁあ!」

 素早く何度も突きを繰り出し、最後の一撃を以て敵兵を吹き飛ばす。

「真田幸村が槍! まだまだ折れぬわ!」

 深く息を吐き出すと、槍を構え直す。そして辺りを見渡し、自軍以外で立っているものは誰も居ないのを見て忍の名を呼ぶ。間を置かず幸村の背後に忍が姿を現す。

「はいはいっと。何ですか、旦那」
「戦況はどうなっておる」

 迷彩柄に身を包んだ忍隊の長、猿飛佐助は、手に持った手裏剣をぐるぐると手持ちぶさたに回して首を竦めた。

「五分ってとこだね。大将も軍神も互いに満足したら引き上げるだろうよ」
「うむ、痛み分けか……」

 納得したように頷いた幸村と肩を回して一息ついていた佐助は同時に顔を険しくさせると、林の奥を素早く振り返った。

 油断なく武器を構え、互いに林の奥から感じる異常な気配に神経を尖らせる。
 嫌なものがいる。それだけが直感で分かる。何か善くないものが、ある。

「……感じたことのない気配だ」
「俺もこんなんは経験ないですよ」

 緊張が肌を刺す。じりじりと林へと近づくと、幸村は林から目を離さずにゆっくりと口を開いた。二槍を握る手に力が篭もる。

「お館様にお伝えしろ」
「……無茶すんなよ旦那!」

 路頭に迷うのは嫌だからね!! そう一言残すと佐助は一瞬で姿を消した。
 一人残された幸村は二槍を地面に突き刺し、深く息を吸い込んだ。赤い鉢巻をまき直し、深く息を吐き出す。再び固く二槍を握ると、空へ向かって哮った。

「いざ、参る!!!」





 勢いよく落ちる滝を背に、滝壺で刃を交える。水に足を取られ、動きが鈍ってもそれも一興。そんな考えを双方抱きながら互いに刃を向けていた。

 巨大な戦斧を振り、神速の刀をかいくぐる。反動で反った腹を狙われるも、勢いよく斧を取って返し、防ぐ。

 かち合った眼(まなこ)は覇気に満ちており、互いににやりと口角をあげて笑い合った。

「やりおるな」
「あなたさまこそ」

 打ち合わせたように同時に後退し、武器を収める。そして、見計らったように双方の後方に忍が舞い降りた。

「みなのようすはどうですか」
「双方犠牲は同等です」

 忍とは思えぬ程大胆な装束に身を包んだくのいち、かすがが静かに報告する。

「大将、林の奥から妙な気配が。今旦那が確認に向かってます」
「なに?妙な気配だと?」

 双方報告にしばし黙考すると、目を合わせた。含みのない笑みを浮かべ互いに頷きあった。
 此の戦はこれで終わり。そう告げようとした時、上空から凄まじい絶叫が響いた。

「ぃやぁぁぁーーー!!!」

 その悲鳴の声量に誰もが驚いて滝を仰ぎ見た時、滝から何かが飛び出して落ちてきた。
 誰もが驚いて、ぽかんと見上げる中、落下物の着地点にいた謙信が慌てず騒がず、受け止めた。
 信玄に比べれば痩身であるが、落下物を平然と受け止める様は流石武将と言うべきか。

「むすめ……ですね」
「天ではなく、滝から娘御が落ちてくるとはの」

 謙信が受け止めたのはずぶ濡れの人間の娘であった。滝から落ちてきたのだから当然だろう。
 信玄も近寄り謙信の腕の中にいる娘を覗き込む。

 水にしっとりと濡れた黒髪は、頬、肩に張り付き、気を失っているのか瞼はしっかりと閉じられていた。
 纏っている着物は、少し風変わりだが癖の強いものが蔓延るこの戦乱の世では珍しくはなかった。
 白い手には、弓が固く握られていた。

「って大将も軍神も空から降ってきた娘さんに関心持ってないで」

 珍しいのは分かるけど明らかに不審人物なんだから!と声なき叫びが聞こえたのか、娘をじっと見ていた二人は視線をそれぞれの忍びへと遣った。

「そらではなく、たきですよ」
「そうだ! 間違えるな! ですが謙信様、その者は何者か分からないので私がお預かりします…!!」

 謙信の腕に抱かれている娘に対する嫉妬が丸見えな目で言い募るかすがに、謙信は優しく微笑みかけた。

「きになることがあるので、わたくしのつるぎにはやってもらわねばならないことがあります。それにこのむすめは、だいじょうぶでしょう」
「……分かりました」

 がっくりとかすががうなだれた時、謙信の腕の中で娘がぴくりと身じろぎをした。

 その場にいた全員の視線が集中する。
 唇が震え、ゆっくりと音を作り出す。

「……はくりゅうのばか」

 呟かれた言葉に全員が首を傾げる。はくりゅうって誰?

 そのままもごもごと呟き、音が消えるとゆっくりと瞼が動き、静かに開かれる。覗いた黒い瞳と目があった謙信は微笑みかけた。

「むすめ、だいじはないですか」
「……? ……あ、はい。大丈夫です」
「たてますか?」
「え、はい」

 そっと地面に降ろされたことにより、彼女はずっと目の前の美麗な人に抱き上げられていたことを知った。
 全身ずぶ濡れな自分の姿に苦笑を浮かべると彼女は謙信に向かって深く頭を下げた。

「見ず知らずの方に助けていただきましてありがとうございます。助かりました」
「だいじがないようでなによりです」

 彼女は、頭を上げると辺りを見渡した。きょろきょろとしていたが、きょとんと首を傾げ持っていた弓を強く握った。
 次第に険しくなるその表情に控える忍が己の得物に手を伸ばす。

「あの……ここってどこですか?」

 五行の流れが滞っている。という呟きを耳にして、謙信は驚きに目を見張るが、他の者は分からなかったのか怪訝な目で彼女を見た。

「此処は川中島じゃ」
「かわなかじま?……ってどこですか?」

 これにはさらに驚く。だが信玄は呵々と笑い、傍らの地面に突き刺さっていた斧を叩いた。

「川中島を知らぬか!越後と甲斐の間にある地よ」
「越後と甲斐……? ……えっと、京ってどっちに進めばいいですか?」
「うむ。……佐助ぇぃ!」

 名指しされた佐助は、戸惑いに渦巻く胸の内をおくびにも出さずひょいとある方向を指差した。

「あっちですよ」
「ご親切にありがとうございます」

 再びぺこりと頭を下げると、彼女は微笑み先ほど佐助が示した方向に歩きだした。滝壺から出た全身ずぶ濡れな彼女が歩いた地面には巨大な水たまりができていた。
 ぎょっとしたのは佐助とかすがであった。指した方向は間違ってはいないが、今のそのままの格好で歩いていける距離ではないのだ。そんな二人の心など知らぬ彼女は「うわーべたべただぁ」と暢気に呟いて歩きながら袖を絞っている。

「のう、しばし待たぬか娘よ」
「え、はい」

 信玄の声に立ち止まるとくるりと振り返る。思わず佐助とかすがはほっと息をついた。呼び止めるのは当たり前だろう。それなのに彼女は不思議そうな顔で信玄を見ていた。

「おぬし、そのまま京に向かうつもりか」

 彼女は困ったように笑った。

「流れた際に、荷も仲間も置いてきてしまったので……歩きながら考えます」
「ですが、そのままではかぜをひきますよ」
「歩いてたら乾きますよ。お天気もいいですし」

 では。と会話を終了させて会釈すると再び背を向けて歩きだした。
 思わず地団太を踏みそうになるのを堪えて無表情を装っていると、佐助。と短く名を呼ばれた。それだけで用件を理解した佐助は一瞬で彼女の前に姿を現す。

「わっ、ビックリしました」

 あまり驚いたように見えない顔でそう言う彼女にため息をつきそうになるのを堪え佐助は手で額を覆った。

「アンタ、名前は?」
「華織です。お兄さんは?」
「お兄さんは猿飛佐助さんです」
「佐助さんですか」

 ふわりと微笑みを浮かべる華織に思わず乗せられそうになるが今はそれどころではないと自分に言い聞かせる。

「年頃の娘さんが身体冷やしちゃダメでしょう。火にあたらせてあげるからついて―――」

 ついておいで。そう続けようとした佐助の言葉は、遠く離れていない林から聞こえた咆哮によって途切れた。

 遠くだろうと聞き間違えることはない。

「―――旦那?!」

 佐助の主、真田幸村の声は絶対に聞き間違えたりしない。

 佐助が幸村の声に気を取られた瞬間、華織もまた同じ方向を見て何かを感じ取った。

 忘れもしない。この数年間向き合ってきた、悲しき存在達。
 なぜ、ここにいるのか。そんなことが頭をよぎりながらも手は無意識に懐にある四枚の札の存在を探っていた。

 着物はずぶ濡れでもその紙は皺一つなく、湿り気もなく、僅かに暖かさを伝えてくるのを確認し、弓を強く握ると華織は佐助の手を取った。

「佐助さん、今の声の方が居るところを教えてください」

 途端に痛い程手を握り返され、ぎらついた目でじっと見られる。思わず振り払って逃げたいが、そんなことよりも今は現状打破が大切である。

「なにをしに?」
「私が私である責を果たすために。教えていただけなくても、私は行きますけどね!」

 哀しい存在……怨霊が大量にいる。目を瞑っても場所は分かる。けれど離れしている人が居た方が早くたどり着けるのも事実だ。
 咆哮を聞いた瞬間に尖った目の前の佐助の気配。知った人間であることは確実である。

「佐助! その娘を連れて参れ!」

 信玄の声に佐助の手が華織の胴に周り、ひょいと抱え上げられる。
 視界が高くなった。そう想った瞬間には景色が流れていた。

「……ねぇ、華織ちゃんって言ったっけ?」
「はい」
「…あの妙な気配の原因が分かるの?」


 問いにしばし悩み、華織は小さく頷いた。妙な気配、というのは分からないがおそらく怨霊のことだろう。
 力の伴った武人となれば、気配で尋常ではない存在が分かってもおかしくはないだろうと想ったからだ。

 流れいく景色を見ながら、そういえばと思い出したように華織は佐助に言った。

「佐助さんって、忍者?」
「え、今更?」


 なるほど。今居る場所は『忍び』が忍者として認識されているのか。今居る場所がどの辺りなのか全く分からないが、とりあえずは目の前のことを片づけよう。

 そう決意すると華織は弓を強く握りしめた。


**

いったん終了です。
幸村落ちを目指そうかと。

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真田さん家 五日目の告白

 次男は最近、保育園で色々な言葉を覚えて帰ってくる。

「あねうえ! あねうえ!」
「ん?」

 夕飯を作っていると、お隣さんで遊んでいたはずの次男がパタパタと駆けてくる。包丁を置き、手をエプロンで拭いながら足下に立った幸村と目線を合わせる。
 口をはくはくと開閉させながら何かを言おうとするが、恥ずかしいのか照れているのかはたまた興奮しているのか(おそらく前者)丸い頬を赤く染めている。

「それがしは!」
「うん」
「こ、こよいの、でぃなぁのすいーつは、あんにんどうふがたべたいでござる!!」
「……うん?」

 言っていることがよく分からなかった麻都は軽く首を傾げた。通じなかったことに、多大なるショックを受けたらしい次男はまたも口をはくはくと開いたり閉じたりと大忙しである。

「んと?」
「こよいのでぃなぁのすいーつはあんにんどうふがいいでござる!」

 若干涙目になりつつある幸村の言葉を自らの口の中で繰り返してみる。

 こよいのでぃなぁのすいーつはあんにんどうふがいいでござる。

「今宵のディナーのスイーツは杏仁豆腐がいいの?」
「うむ!!」

 漸く通じたことがうれしかったのか、満面の笑みを浮かべて麻都に抱きついてくる幸村の髪に指でかき回しながら、麻都は冷蔵庫の中を思い浮かべる。まあ、寝る前のデザートには間に合うだろう。

「ゆっきー、あのね?」
「む?」
「スイーツっていうのは、チョコとかのお菓子のことだから、杏仁豆腐はデザートでいいんだよ」
「そうなのであるか?!」
「うん」

 しょんぼりとしながら幸村が呟いたのはやはり保育園のライバルの名前。
 幸村と同じ年にして英語を達者に使う少年だ。

 徐々に今日の発言の経緯を聞いてみると、数日前にかの少年に「そうやって言えば、好きなものを作って貰える」と言われてどうしようか考えていたらしい。

「うーん、だから最近リクエスト聞いてももじもじしてたのかぁ」
「あ、あねうえぇ……」
「杏仁豆腐ねー。食後には間に合わないけど、寝る前でもいい?」
「まことでござるか!」

 ぴょんぴょん飛び跳ねるのはそんなに嬉しいのか、思わず笑ってそれを見る。


「たっだいま~麻ちゃん、今日の夕飯なーに?」
「おかえりでござる! あんにんどうふでござるよ!!」
「えぇ?! 夕飯が杏仁豆腐?!」

 帰ってきてそのまま台所にやってきた兄に飛び跳ねていた幸村が飛びつく。しっかりと受け止めたのだが、驚愕の夕飯のメニューにがっくりと肩を落とす。

「兄さんお帰り。夕飯は麻婆豆腐です」
「……はぁよかった」
「ちょうどいいからゆっきーとお風呂入ってきて」
「はーい。じゃあ幸、お風呂の用意!」
「しょうち!!」

 兄の腕から飛び出ると、そのまま台所から飛び出ていく弟の姿を見送ると、佐助は状況説明を求めるように麻都を振り返った。

「幸、何にはしゃいでるの?」
「前から杏仁豆腐が食べたいって言いたかったんだって」
「あぁ、だから杏仁豆腐ね。んー了解」
「お風呂あがる頃には出来上がるから」

 立ち去る背中に向かって言うと、一度立ち止まって振り返り佐助は優しく笑った。

「食器出したり片づけとかは俺様やるからおいといてねー」
「はーい」

 そう言いつつも、片づけと平行して作り続ける妹に佐助は苦笑を浮かべた。



(不思議な言葉でいくつかのお題2)

杏仁豆腐ってどうやって作るんでしょうか?案外食後にも間に合うのかな?
にしても夫婦みたいな会話だなぁと今更ながら。

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真田さん家 満月を呑んだ石

 真田家の周りには、少し変わった人が多い。
 まず、垣根を挟んだお隣の家だ。

 隣の家は、とても広い庭を持っていて、古くから剣道の道場を開いている。住み込みの弟子もいるらしく、近づけば賑やかな掛け声がするのだが、土地が広すぎて往来まではその声は届かない。
 その家の主は武田信玄という。
 なぜか周りからは「お館様」と呼ばれているが、気にする人間は一人もいない。
 丸めた頭が眩しく、年を感じさせない力強さと猛々しさ。腹の底からの声は隣町まで届くとの噂である。
 真田家の両親と昔からのつき合いらしく、子供だけで過ごす隣家に常に気を張ってくれている。

 ちなみに幸村がとても懐いていて、垣根を潜ってはよく敷地に潜り込んで遊んで貰っているらしい。本人曰く「たんれんでござる!!」らしい。
 幸村が時代錯誤なしゃべり方をする原因の10割がこの老人である。



 お向かいさんは、とても美麗な男性が一人で暮らしている。
 秀麗な顔立ちと穏やかな物腰、柔らかいしゃべり口調は近所の奥様にも人気である。たとえ年齢不詳であったとしても。
 その人は上杉謙信という。
 その昔、武田信玄と剣道の腕を競い合い日の本一の座をかけて何度も雌雄を決したらしい。
 今ではご近所でも評判なお料理教室を開いていて、余分に作ったおかずをよくお裾分けで貰う。


「おお、麻都ではないか!!」
「さなだのむすめよ、なにかふじゆうなことはありますか?」

 保育園の帰り道。疲れて歩きながら眠る弟を背負いながら帰り道を歩いていた麻都は、そんなご近所さんに遭遇した。

 帰り道に買い物をしようと思っていたが、さすがにそこまで力持ちではないので先ほど兄に連絡を取ったばかりだった。

「こんばんは、お館様、謙信公」
「その背中におるのは幸村じゃな」
「そなたにはおもたいのではないですか?」
「どれ、儂が負ぶってやろうか?」
「いえ。ところでお二人は揃ってどちらへ?」

 忘れていたと言わんばかりに笑いだした信玄の声に背中の幸村が反応した。

「おお、忘れておった。今から、儂等の昔の友に会いに行くところでな」
「まちあわせのじかんをまちがえ、いまからむかうところです」
「うむ。手伝ってやれんですまんの」

 心底心配そうな顔をする二人に笑いながら幸村を背負い直す。もごもごとおやかたさまとつぶやいているのが聞こえる。

「ありがとうございます。もうすぐ兄が来てくれるらしいので大丈夫です。お二人とも、楽しんでいらしてくださいね」
「そなたも。ああ、もんかのものにやさいづくりのめいじんがいるときいたのでみやげにそなたにもってきましょう」
「おお、そう言えばそう言っておったな。どれ、みやげを楽しみにしておれ」

 豪快に笑いながら反対方向へと歩いていく二人を見送って軽い会釈を送ると、軽いクラクションの音がした。
 慌てて振り返ると兄の愛車が後ろに停まっている。

「ごめんね、やっぱり今日は俺が行けば良かったね」
「ううん。私が行った方が早いから。それに拾って貰えるだけで助かる」

 運転席から降りて、麻都の背中から幸村を受け取ると、チャイルドシートに寝かせる。
 そのまま流れるように助手席の扉を開く兄に思わず笑い、乗り込む。

「今日は車で行って正解だったねぇ。どうせだから夕飯外で済ませちゃう?」
「うーん。さっき、どて煮が食べたいって言われたばっかりなんだよね」
「どて煮? 幸って相変わらず、年に似合わないのが好きだねぇ。まあ、いいじゃんいいじゃん。今日さ、片倉の旦那に伊達グループのレストランの割引券貰ったんだ。だから行こうよ」

 そのまま車を走らせる兄の横顔を見て、後ろを見る。
 幸せそうな顔で寝ている幸村は、夕飯の内容が変わったところで怒る子ではない。

「なら行く前に制服は着替えたいなぁ」
「了解ってね~」



(不思議な言葉でいくつかのお題2)

佐助は基本は電車通学なのですが、たまに車で行きます。
麻都の高校の帰り道に幸村の保育園があるもよう。

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戦国BASARA  薄桃色の金木犀

※戦国BASARAの現代パラレル設定
夢というより家族夢?
真田家長男:佐助(20)
真田家長女:デフォルト名麻都(15)
真田家次男:幸村(5)
そんな設定です。

**

真田さん家



 常日頃は真田家の家事を一手に引き受けているのは麻都である。洗濯物を干し、掃除をこなし、食事の準備から洗い物まで。
 兄・佐助が高校生の時は彼と一緒に帰宅して家事を分担していた。けれど佐助が大学生になってからは平日の家事を麻都が担うようになっていた。
 朝は大体が早く帰りも遅いのでそれならば自分がやるといって引き受けだしたのだ。
 勿論佐助が早く帰宅した際や、遅く帰ってきた時も手伝うのだが、やはり昔と違い麻都に負担が偏っているのは否めない。
 そのこともあり、休日はまるまる一日自分が家事を変わろうと言い出し、気づけば平日は麻都。休日は佐助が家事を担当することになっていた。


「ねぇ麻ちゃん」
「ん?」
「お休みの日くらいお寝坊さんしてもいいんだよ?」

 佐助の言葉にへらりと笑うと麻都は作業に戻った。

「あねうえ! つぎはどうするのでござるか?」
「ん、次はね今丸めた奴をくるくるって手のひらの中で転がすの」
「む、むむむ……」

 言われ見せられた通りに手を動かしているのだが、見本通りにできなくて幸村の眉間にしわが寄る。それを見て笑うと麻都は幸村の手の上から己の手を重ねて、

「こうやって回すの。手から力は抜いてね」
「おおーっ! すごいでござるあねうえ!!」
「じゃあもういっこやってみよっか」
「うむ!」

 新しいタネを渡すと、今度は先ほどよりも上手な手つきになっているのを見て微笑が零れる。

「幸、なーに作ってんの?」
「あんぱんでござるよ」
「あんパン? ……麻ちゃんもいつの間にか多趣味になったんだね」

 しみじみと呟く兄を軽く無視をしてすべてのタネを丸め終えた麻都は幸村の完成品を覗き込んだ。

「上手にできたね」
「まことにござるか!」
「うん。あとはねかせて焼くだけだから遊びに行ってもいいよ」

 作り上げた物を集めて上に布をかけて幸村の視界から隠す。
 途端に目を輝かせる弟は椅子から飛び降りると麻都の腕を掴んで引っ張る。

「ではあねうえ、こうえんにいかぬか?」
「うん?」
「もみじがよいからつれていくよいとおやかたさまにいわれたのでござるよ」

 満面の笑みで腕を引く幸村につられそのまま居間を移動するが、傍で見ているはずの兄は止めようとしない。むしろ、

「麻ちゃん、このレシピみてやっとけばいいの?」
「そうでござる!」

 何故か幸村が答えてしまい、そのまま行ってらっしゃいと声をかけられる。

「いってまいる!!」
「お昼には帰ってきなよー」


 元気いっぱいに飛び出す次男と引っ張られる妹を見送った佐助は洗濯機のアラームに脱衣所へと向かう。
 今日は一日自分が主夫なのだ。だから幸村の世話も佐助に任せて自分はどこかに遊びに行けばいいのに。気づけば妹は弟と共にいる。

 たまには家族から解放されて好きなことをしてもらいたいのに、責任感の強い妹はそれができないのだろう。

「……幸もなぁ…」

 佐助にも懐いているがやはりそれ以上に麻都に懐いているものだから。休みの日は遅くまで寝かせてやりたいのだが、構ってもらいたいが為に幸村が起こしてしまうのだ。
 けれど、佐助を起こすより丁寧に起こすあたりは幼いながらに姉に気を使っているのかもしれない。

 自分よりも遙かに幼い二人が背伸びをしているのが、心苦しく、愛おしくて。

「今日は俺様腕を振るっちゃおうかな~」

 お腹を空かせて帰ってくる二人のためにお昼ご飯を作ろうか。しかしその前に洗濯物を干さなければ。





(不思議な言葉でいくつかのお題2)

調子に乗ってみた……。
ちまっこい幸村がかわいいです。書いていてすごく楽しい…。
幸村が乳幼児だったときのことは考えていません。両親は一応健在の設定なのでまだいたんですかね。

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