「さあ、先を急ぎましょう」
最後に留めを刺したラシュディが華麗に剣を鞘に収めると興味顔のルークがラシュディの横までやってきた
「なあなあ、ラシュディ」
「?どうかしましたか?」
「ラシュディの戦い方ってちょっと変わってねぇか?」
「…そう…でしょうか?」
ラシュディは不思議そうにそっと右手で柄を撫でた
一向に先に進まない二人を不思議に思ったのか只今の戦闘メンバーのジェイドとガイが近くまでやってくるとジェイドはラシュディの肩を軽く掴んだ
「どうかなさいましたか?」
「なあなあジェイド。ラシュディとガイの戦い方って似てねぇか?」
「そうですねぇ…似てると言えば似てますし、似てないといえば似ていません」
「なんじゃそりゃ」
曖昧なジェイドを半眼で睨むルークにジェイドは無言でガイを促した
「そうだなぁ…俺から見れば全く違う流派だと思うんだが…」
「そうですね。ガイもルークも盾を持たない一刀流ですね」
ラシュディは微笑と共に少し首を傾げた
「お二人は一刀流ですが私は二刀流に近いので…。ところで、ガイは鞘も使いますよね?」
「あ、ああ……」
「確かその流派は………」
「その流派は……?」
ルークが続きを待つようにじっとラシュディを見るがラシュディは微笑むとゆっくりと言葉を紡いだ
「…何でもありません」
「――さて。結局何だったんですか?」
ルークはむっとしたようにそっぽを向いて言った
「ラシュディの戦い方って変わってるよなって俺が言ったんだよ」
「…どの辺りが変わっていますか?」
ラシュディの不本意そうな声色にルークは順番に指を折って数え始めた
「何って…――剣の形が変だろ?譜術が使えるだろ?治癒術が使えるだろ?」
「……それってただラシュディが万能なだけじゃないか…?」
「いえ、どれも中途半端なので万能とは言えませんので…」
ラシュディが苦笑するとジェイドは肩をすくめて笑った
「そうですかねぇー、衛生兵には負けますが戦力としても治癒士としても働けて前衛も後衛もいける人間はそういませんよ」
「大佐程の譜術の腕ではありませんが……」
「まあそうですね」
「うわっイヤミな奴」
「結局ジェイドの自慢で終わったな……」
「もうっ!四人とも早く先に進みますよ!」
ティアの怒声により漸く前に進み始めた
***
ラシュディさんはTOSでいうクラトスみたいなポジションです。回復&戦闘&後衛要員であります
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