きれいな花が咲いていた。
周囲を見渡すと咲き誇るのは彼女一輪のみで、摘み取ってしまうのはかわいそうだといつもは思わないことを想った。
「……そのような理由でこれを?」
「うん、そうなんだ」
渡されたものを丁寧にそっと持つ彼の双眸は暖かいまなざしでそれを見ていた。
「セフィアは細工もとてもすばらしいが、デッサンもすばらしいのだな」
「うーん?比べる対象がないからよくわかんないけど……」
照れくさそうに頬をかくとセフィアは彼に渡したそれを横からのぞき込んだ。
「いいものを見慣れてるリーガルにお世辞でもそう言って貰えるとうれしいな」
「私は世辞は苦手だがな。この花からは、『生』への強い執着心を感じ、同時に寂しさと愛おしさを想う」
優しい眼差しは小さな紙に書かれた花からセフィアへも向けられた。
日頃難しくて哀しい顔をしているリーガルがこんな優しい表情を浮かべるのを見るのが好きなセフィアはうれしくなって微笑んだ。
「みんなでお揃いの髪飾りを作りたいねって想ったから今晩から作るんだ。できたらリーガルにもあげるね」
髪飾りはいらないと言おうとしたリーガルは無邪気に笑うセフィアの申し出を断ることができずに苦笑を浮かべてありがとうと伝えた。
女性陣がお揃いの髪飾りをつけているのに加えて、リーガルがつけていても気にならない程度のものを彼がつけているのを見てなぜかロイドがほしがり、しかしセフィアは女性陣とお揃いをロイドにあげるという話があることを補足しておく。
(不思議な言葉でいくつかのお題)
リーガルさんとグウェンダルが混ざります。未熟ものめ!!
実は企画主との組み合わせで一番好きなのは、セフィアとしいなかリーガルだったり。
リーガルさんとのほほんとしているのを見て、拳を強く握るロイドとクラトスも楽しいのですが。
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